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カバーの罠

 昨日掃除中に買ったまま行方不明になってた本を発見したので、通勤中に読もうと鞄へ。
 いざ読まんと開いたら、別の本だった……。同じ日に同じような厚さの文庫を三冊買ったので。
 まぁこれも読んでないからいいけども、ラノベのつもりで開いたら時代小説って、一瞬頭の中に?が飛び交う(ちなみにもう一冊はハードボイルド風)

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2010.12.16 | Comments(0) | Trackback(-) | 日記もどき

クワガタは西瓜の匂い

 先日、休憩時間にテレビで、レモングラスを使ったケーキが紹介されていたので
「レモングラスは蝶の鱗粉の匂いがするよね」
 と同僚に言ったら
「そもそも蝶の鱗粉の匂いがわからない」
 と言われた。
 男の子になら合意を得られるだろうか。レモングラスがわからないと言われそうだが。

2010.12.14 | Comments(0) | Trackback(-) | 日記もどき

童心

「蟻はボールペンの筆跡を辿るらしい」
 そう言ってお前はアスファルトに置いたまっしろな画用紙にぼごぼこと歪んだ大きな8を書く。いや、メビウスの輪なんだろう。
 巣にも餌にも永久に辿りつかない閉じた世界。0でもいいのにわざわざの捻りが
「悪趣味だ」
 俺はボールペンをとり、紙の端から端まで届くように大きな×を書いた。
「逆に迷路みたいだよ」
「かもな」
 どのみちここには蟻などいない。お前は持ってきたペットシュガーの端を千切り、真新しいアスファルトの上に振り撒いた。
 土と草と虫たちと過ごしたかつての遊び場はもうない。

***

 私が子供の頃住んでいた社宅は、家も壊され、草木に覆われて今では近付くことも出来ない。
 周囲には人家もあるのに、そこいらの里山よりも深く鬱蒼とした緑。その奥にはまだ昔遊んだ広場があるような気がして、寂しいけれど不思議と愉快な気もする。

2010.12.14 | Comments(0) | Trackback(-) | 日記もどき

気がつけば三桁

 助けた子供の視線の先を辿って、その場所を指先でなぞります。震える子供の向こうに、大きな鏡がありました。足元に広がる惨事とはあまりに掛け離れた明るい空、濡れた刀を下げたままの私。その指の下でうごめく紫色の痣。
 神を語る人々は、それを罪人の烙印と呼びます。人の命を奪うたび、その数を数えるように形を変える痣。平和な世界では忌み嫌われるそれが、この国では一種のステイタスになります。
 愚かな価値観は愚かな人間を生みます。クラスメートを毒殺し刻印を得た友人。生き延びてその命を頬に刻んだ私。顔という隠しようのないその位置は、私を普通の人生から遠ざけました。
 一桁。保身と見栄のために数を増やしたがる輩に追われました。
 二桁。襲われることは少し減り、けれど相手は手強くなっていきます。その頃から、鏡を見るのをやめました。
 人を殺してでも生き残ろうとする性根を、人助けという偽善にくるみ生き延びる間に、私は、救いがたい物になったようです。こんな数値を貼りつけたまま、脅える子供に優しく笑い、美しい青空にみとれる。
 刀を振って血を払い、鞘に納めます。それでも私は、明日もきっと同じように生きるのです。


***

 やはり寝不足+深夜に仕上げたものはちぃと危険でした。直したいところが細々あるけど、戒めのためにそのままで。

2010.12.05 | Comments(0) | Trackback(-) | 500文字の心臓

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